WEBサイトは完成させてから公開するというのは、当たり前のことですが、ポータルサイトのように完成に終わりがないというジャンルも少なからず存在します。ヤフーでさえ、1996年時点ではリンク集と提供されたニュース記事と少しのコンテンツという状態で、今のグーグルが見たら、低品質のコンテンツと判断されてしまうかもしれません。
仮に全国をターゲットにした賃貸のサイトを立ちあげるとなると、資金力のある会社であれば、一気にコンテンツを作り上げて、公開することができます。設計も一度である程度のものができます。但し、WEBサイトで掲載物件を募集しながら少しづつコンテンツの拡大をおこなっていく場合には、段階的な設計が必要となります。
SEOに関して、特に重要視するべきは、一覧ページと詳細ページの比率です。このバランスが適切でないと、一番見てもらいたい詳細ページに適切な評価を与えることができなくなってしまいます。
賃貸物件の場合、エリア(都道府県)、種別(マンション、戸建など)路線(最寄りの駅)というような重要度の高いカテゴリから、駐車場有、ペット可、オートロックのようなオプションカテゴリがあります。その他にも、5万円以下、6万円以下のような料金面の詳細カテゴリや、1K、1LDKのような間取りに関するカテゴリも存在します。
もちろんこのようなカテゴリ類は、多ければ、多い程、ユーザーを満足させる可能性が高くなりますので、必要な要素ではありますが、あてはまる物件数が0件はもちろん重複を招くためダメですが、物件数が少ない場合でも、低品質なコンテンツと言わざるを得ないページが多くできてしまいます。
カテゴリ数を少なくする方法は、簡単な解決方法です。それで問題ないようであればそうすることがベストですが、中には詳細検索やタグなど、一覧ページをどうしても複数用意しておきたいというケースも存在すると思いますので、対応方法を考えてみます。
以前はポータルサイトのようなサイトと言えば、とにかくインデックス数を増やすという手法が流行っていましたが、今はカノニカルやnoindexなどを使って、重複するコンテンツが生まれないように工夫しなければいけません。昔の検索システムは詳細ページのURLが変わらず、SEOに弱いと言われていたものが多くありましたが、もしかするとまたそういったシステムが必要とされる時が来たのかもしれません。
検索エンジン用にサイトマップを用意して、詳細カテゴリはPOSTで表示させる。ユーザーにとっては、トップページ⇒カテゴリページ⇒詳細ページとなりますが、検索エンジンはトップページ⇒サイトマップ⇒詳細ページとなります。この場合の利点としては、一定の数までは、中間ページがサイトマップだけになり、重複コンテンツが生まれる心配がありません。
さらに多くのカテゴリが生まれ、1つのサイトマップでは対応できなくなってきたら、URLが存在するカテゴリページを作ります。その時には、カテゴリページ自体も上位化すべきコンテンツとなっています。すでに出来上がっているサイトのケースでは、変更工数が多くなる為推奨できる対策ではありませんが、こういった対応方法も考えられるかと思います。
サイトを開設する時は、誰でも最高の状態をイメージします。特に大規模なコンテンツを目指すのであれば、修正がおきない状態でスタートしたいと考えてしまいます。ただし、コンテンツが追い付いていない場合には、SEOにマイナスの結果を与えてしまいますので、途中経過を想定する必要があるのかもしれません。