SEO対策はインターネット広告です。広告であるならば、効果測定を行う必要がありますが、SEO対策はなぜか費用対効果をあまり考えない方が多いです。というよりも測定しずらいということですが、バナー広告やメルマガ広告であれば、KPI(目標値)はCPA(顧客獲得単価)いくらであるかがシビアに求められることになりますが、SEO対策のKPIはキーワードに対する順位となることが多いです。SEOは、その他の広告と比べて費用対効果が高いものの、ボリュームが少なくなりがちという特徴があります。
通常インプレッションやクリック数、期間保証やコンバージョン(成約)などが広告費を支払う基準となりますが、SEO対策の場合は順位や、施策による固定費用ということで、その他のWEB広告とは大きな違いがあります。ですので、広告といっても、SEOが好きな人はSEOばかり行う傾向があるように思います。また、その他の広告を主軸でプロモーションしている広告担当者は、当月に広告費が発生した効果が、数か月後になってしまっては、効果があったのかどうか、かなり先の話となってしまう為、他の広告と切り離して考えなくてはいけないので、SEOは後回しとなることが多いように感じます。
ですが、SEOも含めたメディアミックスが行われた場合には、SEOの貢献度を分析する必要があります。その他広告からSEOをはじめる場合にはあまり問題ないかと思いますが、SEOからその他広告もはじめるといった場合にはしっかりと覚えておくべき項目です。それではアトリビューション分析の説明ですが、コンバージョンに至るまでの間接的な効果を解析してみましょう。
例えば、9回裏ツーアウト3-0で負けている場面で、1番イチローがセンター前ヒットを打ち、その後盗塁、2番松井稼がノーストライク3ボールというところで代打川相がセーフティバント、3番金本が四球で出塁、4番松井がサヨナラ満塁ホームランを打った場合、誰が一番の貢献者かということです。もちろん一番の貢献者は松井です。最終的な勝負を決定付けたと言えます。では、それ以外の選手はまったく意味がなかったのかというとそうではありません。もしかすると、こういった場面では、必ずといって川相が関わっているというデータが出る可能性もあります。
広告の話に戻しますが、SEO対策ではセールストークの一つの中に、ブランディングという言葉が使われることもあるかと思いますが、ではそのブランディングの効果はどの程度あるのかというところまで測定する必要があります。但し、アトリビューション分析(間接効果)はそんなに簡単なものではなく、どのポジションを重要視するのかという部分で、様々な議論がされているところです。
ファーストクリック重視
一番初めの広告を重要視する方法、先ほどの例で言えばイチロー。ソーシャルの分野では、特に最初の広告がその後の口コミを決定付けるということで注目を集めている。
ラストクリック重視
最後の一歩手前のアシスト。先ほどの例で言えば金本。様々な広告媒体がある中で、特にコンバージョンの一歩手前を評価することが必要かどうか疑問視されているが、松井以外で一番記憶に残る可能性が高いという事実はある。
クリックスルー重視
クリックされた広告はすべて評価しましょうという評価基準。先ほどの例で言えば、松井稼以外全員(打席結果をクリックとした場合)。実際に広告と広告先WEBページまでを見ているので、広告主が伝えたいことは伝わっていると言える。
ビュースルー重視
広告を見た人をすべて評価しましょうという評価基準。先ほどの例で言えば全員(観客に見られたことをビュースルーとするならば)。実際に成果に対して少しでも影響を与えている箇所を評価することができる。
Googleアナリティクスでは、マルチチャネル機能で、コンバージョン経路を確認することができます。以下のような形です。
また、メディアごとの分析以外にも、参照元URLごと、ページ内URLごと、キーワードごとなどによって分析することができますので、様々な視点で貢献度の高い箇所はどこに偏っているのかを調べることによって、優先して改善すべき点を把握することができます。